日除け、保護、積雪、カーポート設置の目的いろいろ

カーポートとは車の屋根のことですが、屋根をつけたい目的は人それぞれ違い、その目的によってどの商品を選ぶべきなのかも変わってきます。

  • 南向きの駐車場で日当たりがよく、夏場に車内温度が高くなるのを防ぎたい
  • 風が強い地域で砂埃が多いので、車の表面を保護したい
  • 冬場は霜が降りるので、車に霜が付着しないようにしたい
  • 雪国のため、カーポートがないと車の乗り降りが出来なくなる

設置したい理由は地域や環境により様々で、その理由によって選ぶべき形状、材質などが定まってきますので、まずは何から車を守りたいのか、目的をはっきりさせておきましょう。

カーポートは主に3種類

カーポートには、透明性に優れるポリカーボネート板からなるもの、耐衝撃性に優れるスチール板からなるセッパンカーポート、シャッター付きの四面囲いのガレージなどがあります。

金額面では、ポリカーボネート板 → スチール → ガレージという順で高くなります。

ポリカーボネート製のカーポート

一般的に最も多く使われるタイプで、サイズも1台分から4台分まで種類が豊富です。

特に家の前に駐車場がある場合は部屋への日当たりを確保できるので、透過性のあるポリカーボネート製がおすすめです。

屋根だけでなく側面もカバーしたい方には、側面パネルを付けることもできます。

多くの台数をカバーできること、日陰を作らないこと、家の外観を損ないにくいこと、低価格であることなどが、ポリカーボネート製のカーポートを選ぶ方が多い理由です。

ただ、セッパンカーポートに比べると耐荷重や強風への耐性が劣りますし、強い衝撃があれば割れてしまいますので、積雪や台風が多い地域でしたらセッパンカーポートのほうが安心でしょう。

スチール製のセッパンカーポート

こちらも1台から4台分が対応可能で、それ以上の台数がカバーできるものもあります。

ポリカーボネート製に比べて形状の自由度が高く、現場に応じた設計も可能です。

たとえば2台は並列、1台は縦列といった駐車スペースでも、その形状に合わせた設置ができます。

スチール製なので頑丈で、積雪や強風に強く、積雪に関しては最大2mまで可能なものも多くあります。

従来のセッパンカーポートはスチール板のみの屋根構造となっていたためカーポート下が暗いという問題がありましたが、最近ではスチール板の間にポリカーボネート板を入れることで、強度を維持しながら明るさを確保できるタイプも多く出てきています。

日陰を作るので車内温度も抑制でき、ポリカーボネート板より多くの点で優れていますが、屋根材のスチール板はどうしても威圧感を与えてしまうので、外観に影響してしまう点が気になるところです。

こちらもポリカーボネート製同様、側面パネルを付けることができます。

四面囲いのガレージ

ガレージはイナバ物置やヨド物置などに代表されるシャッター付きガレージが主流で、車を守るために最も優れた商品です。

囲いの支えとなる基礎から工事するので、ちょっとした小屋のようなものになり、車庫兼倉庫という使い方ができます。

中に棚をつけてカー用品や掃除用具を収納したり、シャッター以外に出入りできる扉、小窓や網戸などオプションもいろいろとありますので、使い勝手に応じてカスタマイズすることができます。

シャッターは手動と電動タイプがあり、電動タイプは車に乗ったままリモコンでシャッターを開け閉めできるので非常に便利です。

電源を自宅から引っ張ってきてガレージ内に照明やコンセントを設けることで、さらにガレージ内の利用方法が増えるのでおすすめです。

カーポートを選ぶポイント・コツ

ポリカーボネート製、セッパンカーポート、ガレージ、それぞれコストの違いはあるものの、どれにも商品の利点があります。

自分の家にはどのタイプのものが合うか、駐車台数をもとにして各タイプで外構工事会社に見積りを出してもらって金額を比較してみてから決めるといいでしょう。

中には具体的な説明がなく勝手に一般的な材質に決められたり、カタログを見せるだけで工事に進んでしまう工事会社もいるので、依頼主自身からどんな種類があるのか問い合わせてみてください。

材質は実物のサンプルを見てから決める

例えばポリカーボネートを選んだ場合でも、日当たりを遮らないほどの透過性を確保しつつ、車内温度の上昇も適度に抑えられる色味を選ぶことが重要なため、外構工事会社からの詳しいアドバイスが必要です。

なんとなくカタログで見た色だけで選んでしまい、設置してみたら思ったより日差しを通して車内温度が高くなってしまったなどの失敗がないよう、実物のサンプルを見せてもらってから選びましょう。

高さは現在と将来の車種を視野に入れて

カーポート、ガレージ共に気をつけるべき点は、柱の高さをじっくり考えてから決めることです。

基本的には現在所有している車の車高に合ったカーポートを選んでいきますが、あまり高すぎても風雨が入り込んでしまいますし、低すぎても将来停める車種が変わったときに屋根があたってしまうことがあります。

既製品では標準仕様で高さ180cm、ロング柱で230cm、ハイロング柱で280cm、セッパンカーポートに関しては300cm以上のものがあり、車高が高い車や、ルーフににキャリーを乗せた車向けになっています。

設置があとまわしになってしまった場合にやっておくべきこと

新築時に、駐車場を作るなら一緒にカーポートも設置したいという声は多くありますが、実際にはカーポートは金額的に大きなものなので、予算の都合で仕方なく設置を諦める方も多くいらっしゃいます。

貯蓄に余裕が出てきた等、のちのち設置を検討する場合は新築時の外構工事の際に設置予定のカーポート柱位置にコンクリートを打たず、土または砂利の状態にしておくといいでしょう。

しかし、5年先ともなるとカーポートも新商品が出てきて、希望商品も変わる可能性があります。